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電気代のコストカットを契約面から徹底検証

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本記事では電気代の削減方法を契約面から徹底的に検証します

日本の電気代(電力単価:KWh/円)は電力会社とメニューによって大きく異なることをご存知でしょうか。

■家庭用電力の比較

家庭用電力契約ですが、家庭用の価格は業務用とよく比例している上に

時間帯や使用条件などによるごまかしも効かなく比較しやすいため、まずは各電力会社の一般的な家庭用の電力単価を分析します。

家庭用電力は通常の契約だと従量制で使えば使うほど高くなります。

東京電力では月間使用量が300kwhを超えた場合、1kwh使用あたりの電気代が30円になります。

家庭用電力は年間2700億KWhで、一人あたりにすると月180KWhです。

つまり、単身世帯でもなければ月300KWhはだいたい超えます。

この月300KWhを超えた分で生じる最高料金単価(正式名称は第3段階料金)こそが、電気代を判断するためのいい指標になります。

■1kwhとは?

1KWhとは1KW=1000Wの電気機器を1時間使った場合の電力量です。

1本の消費電力が20WのLED蛍光灯を50時間点灯すると

20時間×50W=1000Wh=1KWh

の消費電力になります。1K(いちキロ)とは1000倍という意味の科学用語です。

植物工場ではLED蛍光灯を月に400~500時間点灯しますから、

■LED1本あたりの電気代で考える

LED1本で月に8000~10000Wh=8~10KWhの電力を使うことになります。

1KWhの電気代が30円だと、LED1本あたりの電気代月額は240円~300円になります。

一方、日本で一番電気代が安いのは北陸電力です。

東京電力と同じ使用条件のとき、1kwh使用あたりの電気代は23円です。

なんと、東京電力より24%も安い。LED蛍光灯1本あたりの電気代月額は184円~230円です。

ちなみに、電気代にこれほど大きな差が生じるのは電源(発電方法)の違いによるところが大きいです。

■電力会社別家庭用電力の従量電灯(※家庭用)の第3段階料金比較

電力会社 電力単価 家庭用メニュー名称 最高料金の使用量 LED1本あたりの
月額電気代
割高度
最安単価比
割安度
最高単価比
備考
北海道電力 33.37円 従量電灯B 280KWh 15017円 31% 0% 最も割高
東北電力  28.75円 従量電灯B 300KWh 12938円 20% 14%
東京電力 30.02円 スタンダードS 300KWh 13509円 23% 10%
中部電力 27.97円 従量電灯B 300KWh 12587円 18% 16%
北陸電力 23.02円 従量電灯B 300KWh 10359円 0% 31% 最も割安
関西電力  28.76円 従量電灯A 300KWh 12942円 20% 14%
中国電力  29.04円 従量電灯A 300KWh 13068円 21% 13%
四国電力 24.96円 従量電灯B 300KWh 11232円 8% 25%
九州電力  25.63円 従量電灯B 300KWh 11534円 10% 23%
沖縄電力 29.91円 従量電灯 300KWh 13460円 23% 10%

各社の電気代をまとめてみました。夜間料金やオール電化などの様々な特殊メニューや第1段階料金と第2段階料金は無視して「従量電灯の3段階料金(=最高料金)」だけで比較すると電気料金の差が極めてわかりやすくなります。

残念ながらこの方法で比較をしているサイトが存在しなかったので、今回仕方なくこの表を自分で作りました。

(※上表に限った話ではありませんが、本サイトのコンテンツの無断転載は決して行わないようお願いいたします)

上記の数字は2018年7月14日現在のものです。

電力単価は年に数回変わることもあります。

したがって本記事作成時より日が経っていた場合は、上表に電力会社の電力メニューのページへリンクを張っておきましたので、そちらでチェックしてください。

上表を見ていただければ電力単価の差が一目瞭然です。

最も電力単価が安い北陸電力最も電力単価が高い北海道電力に比べてなんと31%も割安です。

四国電力と九州電力は安い部類といえるでしょう。また、東京電力と沖縄電力は高い部類に入ります。

■業務用電力の性質

業務用電力は家庭用電力よりも何割か安くなります。

業務用電力は家庭用のように「使えば使うほど高くなる従量制」ではなく、使用量に左右されず単価が一律です。

業務用電力を最も割安に使うためには「高圧受電」を行います。

「高圧受電」を契約するためにはキュービクルという高額な配電設備を自前で用意して定期メンテナンスも自力で行っていく必要があります。

家庭用電力が高い原因のひとつは、このような設備もすべて電力会社が負担してくれていることです。
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家庭用電力は小売り、業務用電力は卸売りといった感覚です。

キュービクルがいらない(高圧ではない)小規模用の業務用電力もあります。

家庭用よりは安くなりますが、この場合は大幅に安くはなりません。

■非高圧の業務用電力の比較表

(後日追記)

■高圧の業務用電力の比較表

(後日追記)

■業務用電力でも北陸電力が最安

業務用電力の価格も家庭用の価格に比例しています。業務用電力も文句なく北陸電力が日本で一番安いです。

ただし、業務用電力は大口になればなるほど安くなる性質があります。

その規模だともはや公開情報ではわかりません。

北陸電力で少量の契約をするより、東京電力で大口の契約をするほうが安くなったりします。

■北陸電力一択か?

…ということで、「植物工場をやるなら北陸電力の送電地域が一番有利」と言いたいところですが、それほど簡単な話ではありません。

さらに2つの要素を考える必要があります。

1.送料の問題

というのも、野菜は体積あたりの価格が低く、ほとんど空気を運んでいるようなものなので送料の影響もとても大きくなります。

また、せっかく植物工場で作っても冷蔵して運ばないと日持ちが低下するのでコールドチェーン(冷蔵輸送)が不可欠です。

このため余計に送料が高くつきます。消費地との距離も考えなければいけません。

2.冷房代の問題

電気代に関しても、もう一つ検討すべきことがあります。

植物工場の電気代のうち3/4は照明代(LED)ですが、1/4は空調・冷房代です。

なぜそんなに冷房を使うのかというと、LEDの電気から光への変換効率は30%程度だからです。

つまりどういうこと??電気から光に変換できなかった残りの電気エネルギーは熱になってしまうということです。

「LEDは変換効率が高いのでは?」「LEDは熱を発しないのでは?」と思われるかもしれませんが、誤解です。

白熱電球は与えた電気のうちわずか5%程度だけが光になります。

蛍光灯では与えた電気のうち2割強が光になります。

LEDでは与えた電気のうち3割弱が光になります。

同じ電力を加えたときにLEDは白熱電球の5~6倍の光が取り出せますが、それでもほとんどは無駄な熱として逃げているのです。

LEDといえども白熱電球に比べて効率がいいだけで、光よりも多くの熱を出しているのですから、ある意味電熱器のようなものです。

そして植物工場では狭い空間で大量の光源を使います。

しかも1日に14時間とか16時間つけっぱなしにするので、冷やさないでいると室温がとんでもないことになります。

光になり損ねた電気のなれの果てである膨大な熱を冷ますために冷房が必要になるのです。

そしてこの冷房効率を少しでも良くするために、それなりの断熱施工が必要になります。

冷房代のことを考えると北海道が安くなります。冬なんて換気するだけで氷点下の空気を取り込めますから。

消費地までの送料や冷房代のことを考えるとどこが一番いいのか、悩みどころですね。

その意思決定も経営者の腕の見せ所です。

 

■(非現実的ではあるが)さらに安く電気を調達する方法①

ここより先は電気代を安くする方法を書きます。

植物工場よりもさらに電気大量に使う事業(製鋼、クラウドコンピューティング、マイニング事業など)を検討するときに役立つかもしれません。

国内では日本卸電力取引所の会員になり、電力をスポット市場から卸買いすれば通常では考えられないほど安く電気を調達できます。

ただ、植物工場で使い切れるレベルの電力ではないので非現実的です。

会員になるのも大変ですし、受電可能な規模の高額な受電設備も必要になります。

その代わり目を疑うほどの安さです。ぜひ一度ご覧ください。
日本の電力価格とは思えません。
これが国内の底値と考えていただいて差し支えないと思います。

この単価であれば、少なくとも葉物生産ではもはや電気代は最大のネックにはならなくなります。
植物工場では冬季の暖房がいらないので、売上に占める光熱費の割合がハウス栽培と同等になる可能性さえあります。
この条件で電気を調達できれば圧倒的に有利なので、参入検討の価値はあると思います。恐ろしい競争優位性になります。

■(非現実的ではあるが)さらに安く電気を調達する方法②

日本ではなく海外生産を行う

輸送費との兼ね合いになりますが、海外には日本の価格からは信じられないほど電力料金が安い国があります。

中国、カナダ、アイスランド、エストニアなどはなんと電気代が1kwhあたり10円以下です。

これらの国々は大量の電気を消費する「ビットコインのマイニング」の拠点としても有名です。

中国でもマカオの電気代はとりわけ安いようですが、植物工場が低廉な電気代の対象事業になるかは不明です。

また、アメリカも適切な州を選べば電気代を大きく抑えられます。

アメリカは一つの州が独立した一つの国のようなものなので、電気代も州ごとに大きく異なります。

アメリカの州別電気代

家庭用電力の単価は州によって最安層の10円程度から最も高いハワイ州の30円までと幅広いです。

産業用電力は軒並み安くなり、おおむね10円未満になります。

最も安いワシントン州の産業用電力料金単価は、なんとたったの5円です。

※ワシントン州とアメリカの首都ワシントンDCは場所も全く異なる別の存在です。

東南アジアではインドネシアの電気代がやはり10円以下と非常に安いです。

そして、私が知る限り世界で最も電気代が安い国はブルネイで、なんと1kwhあたり数円です。

この値段ともなると、露地栽培は難しくてもハウス栽培くらいなら競争できるのではないでしょうか。

ブルネイは将来を見据えて石油以外の産業を模索しているらしいので、もし私に余力があれば植物工場を提案したいくらいです。

東南アジアには水の衛生の問題があり、安全に食べられる生野菜が希少です。

汚染のタイミングは栽培中だったり、輸送中だったり、洗浄工程だったり。

植物工場で野菜を現地生産することで東南アジアでも安全な生野菜の地産地消が可能になりえると思います。

また、販売単価に関しては日本とそん色ない価格か、ことによるとそれ以上の値段で売れるでしょう。

レタスでも利益が出せるかもしれません。

但しブルネイは裕福な国なので、人件費が高いです。そこをどうカバーするか。

植物工場は様々な要素を広く見てトータルバランスを考える必要がある、とても難しい事業だとつくづく思います。

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